アルバニア家族法

33条 無効原因

 婚姻の当事者の双方又は一方の、自由な同意のない又は悪意のない婚姻は無効である。

34条

 当事者に人の錯誤のある婚姻は無効が宣告される。

 人の錯誤とは、一方当事者が、自らが婚姻をしようと望んでいない相手と婚姻する場合をいう。

 当事者の主要な性質について錯誤があり、当該錯誤がなければ他方当事者が婚姻を締結しなかった場合、当該婚姻の無効が宣告される。

35条

 重篤な精神の病気に罹患し又は精神の発達の障害のために、婚姻の意義を理解することができない者との婚姻は無効である。

36条

 当事者が夫婦として共同生活をする目的を有しない婚姻は無効である。

37条

 一方当事者に脅迫の影響が認められ、当該脅迫がなければ婚姻を締結しなかった場合には、婚姻の無効が宣告される。

38条

 第34条及び第37条に規定する場合の婚姻無効の訴えは、当事者が完全な自由を得た時又は脅迫の状態が終了し若しくは錯誤を知り得た時からの婚姻の継続が、6箇月を超えないうちにしなければならない。

39条

 この法律に規定された年齢に達しない者との婚姻は無効である。

 ただし、当事者が法律で求められた年齢に達した場合、又は妻が子を産んだ場合若しくは妊娠中の場合は無効を宣告しない。

40条

 第9条、第10条、第11条、第13条及び第14条に列挙された者の間で締結された婚姻は無効である。

 裁判所は、重大な事由があると認める場合、いとこ間の婚姻を無効と宣告しない。

41条

 前婚の継続中にその当事者の一方と締結した婚姻は無効である。

 婚姻無効の訴えの係属中に、当事者より前婚の無効または解消が主張され、前婚の有効性又は存続についての裁判があり、その無効宣告がされた場合には、後婚は有効に存続する。

 前婚の継続中にその当事者の一方と締結した婚姻は、前婚が解消されたときには無効宣告されない。

42条

 公に戸籍登録機関の職員の前で締結されたものでない婚姻は無効である。

 この婚姻無効の訴えは、当事者、その両親、尊属、その他直接の利害関係を有する者及び検察官から提起することができる。

43条

 後婚の締結により損害を被る前婚の当事者は、後婚の無効の訴えを提起することができる。

 ただし、後婚の当事者が前婚の無効を主張している場合は、前婚の有効性が先に審理される。

44条

 当事者の双方又は一方の自由な同意のない婚姻の無効の訴えは、当事者双方又は自由な同意をしていない側の当事者から提起することができる。

 脅迫又は錯誤による婚姻の無効の訴えは、脅迫を受けた又は錯誤に陥った当事者からのみ提起することができる。

 この訴えは、脅迫が止んだ時、錯誤が発覚した時若しくは自由な同意のない婚姻の場合に当事者が完全な自由を得た時から6箇月を経過し、又はいずれの場合も婚姻から3年を経過した場合は提起することができない。

 この訴えは、婚姻の継続の期間が、当事者が完全な自由を得た時又は錯誤を知り得た時から6箇月を満了した場合は提起することができない。

45条

 婚姻の各当事者、検察官その他直接の法的利益を有する者は、第36条、第39条、第40条及び第41条に規定する事由による婚姻無効の訴えを提起することができる。 この訴えは当該婚姻の解消後であっても提起することができる。

 婚姻無効の訴えは、第44条及び第46条に規定する場合を除き、いつでも提起することができる。

46条

 婚姻の各当事者は、病気の当事者が回復した後に、第35条に規定する事由による婚姻無効の訴えを提起することができる。

 この訴えは当事者の回復から6箇月以内に提起しなければならない。

47条

 当事者が行為能力を有しない場合、その後見人は婚姻無効の訴えを提起することができる。

48条

 婚姻無効宣告の訴えの権利は、当事者の死亡の前に訴訟が開始していた場合を除き、相続人には承継されない。

 相続人は、公の秩序に影響を与える場合、又は、錯誤に陥り若しくは脅迫を受けた当事者の権利を単に保護すべき場合のみに限り訴えを提起することができる。

49条 無効の効果

 婚姻の無効宣告の判決が確定した場合、当該婚姻は締結されなかったものとみなされる。

 当事者が婚姻の無効原因を知らなかった場合、無効の効果は判決の確定の日から開始する。

 無効と宣告された婚姻から生まれた子とその両親との関係については、婚姻中に生まれ、当該婚姻が解消された場合と同様とする。

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